先日の看護師長会にて、今回は特別なセッションが企画されました。一昨年まで横浜新都市脳神経外科病院で看護師長として活躍し、この春に訪問看護ステーションを開設した飯塚さおりさんが、在宅への退院支援について貴重な講義を行ってくださいました。
飯塚さんは、長年にわたり横浜新都市脳神経外科病院で勤務した後、訪問看護の分野に足を踏み入れました。現在は病院での豊富な経験を活かし、在宅ケアの現場で新たな挑戦を続けています。
飯塚さんによれば、かつては「自宅での生活は不可能」と断じがちだった症例も、適切な在宅ケアサポートと地域医療の連携により、住み慣れた自宅での生活が十分可能であるとのことでした。講義を通して、病院側が「この状況では在宅では難しい」と判断するケースでも、地域のリソースや各種サービスを最大限に活用し、患者さん一人一人に合ったサポートを提供することが十分に可能であることを学びました。飯塚さんは、認知症や重い病を抱えながらも、それぞれの患者さんが自分らしく、尊厳を持って生活できるよう、細やかな配慮を行うことの大切さを強調しました。
この講義を聞いた師長たちは、「自身の持つ在宅ケアのイメージがどれだけ固定化されていたかを痛感した」、「患者中心のケアの重要性や在宅ケアの可能性に目を向けるきっかけとなった」と講義の感想を述べていました。我々が携わる急性期病院の役割と並行して、在宅での生活を支えることの価値を再確認する貴重な時間となりました。
横浜新都市脳神経外科病院 3階西病棟 看護師長 細見敬介